ANZEN・PAX㈱の羊羹製袋 銀セロ製袋とその素材について
日本で最初に羊羹の袋を創製した弊社は、当初紙とアルミ箔の貼合品を立体にしたものが主流でしたが、戦後、日清のチキンラーメンの袋を皮切りに多様なプラスティックフィルムが日本に導入されると、その主要な素材であるポリエチレンのラミネートを使用したアルミ箔のガゼット袋を発明します。
開発当初は、表面にホールド性の高いセロファンフィルムを貼り、アルミ箔の裏側にラミネートを施したアルミセロファン製袋としていました。これを通称銀セロ製袋と呼んで世の中に浸透させたのです。
現在では、セロファンだけではなく、PETを使用した銀PET製袋が主流となりましたが、弊社ではその銀PET製袋も含めて独自の「銀セロ」とう名称をアルミ箔の羊羹袋に使用しています。
さて、これら使用材質の特徴として、まずセロファンですが、包装機適性、手切れ性、保形性が特徴です。一般的なセロファンの性質は透明な紙そのもの。吸水性があり、水で膨潤します。水蒸気はよく通すが、帯電性はなく、油も通さない性質を持っています。普通は10%前後の水分を含んでおり、乾燥すると反対に脆く破れやすく、吸湿すると柔らかく腰がなくなります。
それらを改善させるものとして防湿セロハン(MST)というものがあり、耐水性、防湿性、ヒートシール性を付与したものがあります。現代の銀セロ製袋にはこちらを使用しています。
次に現代の主力素材であるPET(ポリエチレンテレフタレート)の特徴としては、透明性が良く、コシがあることがあげられます。
耐寒性、耐熱性が良いので冷凍食品、ボイル用としても使用され、香気保存性も良いのでコーヒー、紅茶、香辛料などの包装にシーラントフィルムを貼り合わせて使用されています。
弊社ではこのようなフィルムを組み合わせることで、お客様ごとにカスタマイズしたオリジナルの材料としてご提供しており、さまざまな羊羹に対応しているものとして高い評価をいただいております。
これまでの実績と蓄積されたノウハウ、新たな素材にもチャレンジしながら、お客様のニーズに合った商品をこれからも安心安全に提供して参りたいと考えております。
マーケテイング部 藤本